「家の中でちょっとだけ家具を移動したい」
そんな時には、皆さんはどのような方法を取っているでしょうか。
引越しならば引越し業者に頼むことができますが、ひとつだけ家具を移動したいという場合には業者に頼むと費用が多く掛かってしまいます。
そんな時は、リフターを使って簡単に家具を移動させてみましょう。
ここでは、リフターとはどのようなものでどう使うのか、その他に家具を移動する方法や注意点などと併せてご紹介しす。
リフターの使い方とは?
お部屋の中で家具を移動させる場合、2人で家具の両端を持って運ぶなど、自分自身の身体を使うことが多いと考えます。
自宅では、わざわざ家具の移動のために道具を購入すること自体を考えない方もいらっしゃるでしょうし、そうした道具は高価なイメージを持っている方もいらっしゃるでしょう。
そこで、ここではリフターとはどのようなものなのかをご紹介します。
リフターというのはテコの原理を使って家具を持ち上げ、四隅の下へ小さな台車を入れ込む道具のことです。
メーカーによっては「専用キャリー」や「ヘルパー」などとも呼ばれていますが、使い方としてはほとんど同じものです。
キャスター付きのワゴンなどを重い浮かべると分かりやすいのですが、それなりに重い家具でも下に台車が付いてさえいれば簡単に動かすことができるものです。
リフターは同じように、簡易的に家具をキャスター付きとして運べるようにするための道具です。
持ち上げる力はおよそ従来の5分の1程度ということですから、100kgのものでも20kg分ほどの負荷しか掛からないため、女性や力のない方でも簡単に使うことができます。
耐荷重は商品によって異なりますが、大体のものは150~300kgくらいとなっていますので、ほとんどの家具に使用できると考えて良いでしょう。
金額も数千円で手に入れられるものが多いので、何度か使うのであれば決して高い買い物にはならないでしょう。
リフターを使って家具を移動するのはどんな時?
それでは、リフターはどのような時にどんな場面で活躍するのでしょうか。
家具の移動とはいえ台車に載せて運ぶのは自分ですので、長距離や別の場所への引越しは難しいでしょう。
また、階が違うお部屋への移動も難しいと言えます。
リフターの第一の活躍場所としては、お部屋の模様替えをするような場合でしょう。
同じ部屋の中で少しだけ家具の配置を変えたい時に移動しやすいので、とても簡単に模様替えをすることができます。
また、大掃除で家具の後ろのホコリを取りたい場合にも重宝します。
掃除機を入れられるスペースを空けるだけですので、模様替えよりも簡単に行うことができるでしょう。
そして、地震などの災害が多い現代だからこそ、家具の下へ耐震マットを入れる場合や新しいマットへ変える時にもリフターが活躍することになります。
一旦置いてしまった家具に後からマットを敷くのは大変なことですが、リフターがあればすぐに取り付けることができます。
リフターを使う時の注意点
さて、誰でも簡単に扱うことができて安価に手に入れることができるリフターですが、使用にはいくつかの注意点があります。
リフターでは簡単に持ち上げることのできる家具ですが、実際には手に掛かっている以上の重量がありますので、誤った操作で足の上に落とすなどのないよう十分に気をつけるようにしましょう。
また、背が高くスリムな家具などは不安定で転倒の危険性があります。
どうしても移動したい時には、2人で行うなど安全に配慮して使用するようにしましょう。
さらに、猫脚など細くて意匠性に優れた脚の付いた家具の場合、持ち上げるとグラグラとしてしまい上手く台車で転がすことができない家具もあります。
そのような時は、無理をしないで別の方法で移動を考えたほうが良いでしょう。
そして、注意をするのは家具に限ったことではありません。
テコの原理ということは、持ち上げる時に反対側の床へ大きな負荷が掛かってしまうため、無垢材などのやわらかい床ではへこんでしまったり傷が付いてしまう可能性もあります。
家具だけではなく、床へも最新の注意を払って使用するようにしましょう。
最後に、リフターとは直接関係のない注意点になりますが、冷蔵庫など斜めにすると漏水するような危険な家電もありますので、家電を移動したい時にはそれぞれの取扱説明書を十分に読んでから使用するようにしましょう。
一般的にどこの家庭でも使用されている商品ではないからこそ、事前に使用方法をよく読んで、正しい取り扱いをするようにしたいですね。
リフター以外で家具の移動に使える道具は?
さて、リフターは家具の移動にとても便利なものですが、保管する時にはそれなりに場所をとりますし、もっとコンパクトで簡単に扱えるものがないかと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
コンパクトで家具の移動に使える道具は、ベルトタイプとシールタイプの2種類があるので、それぞれご紹介しましょう。
●キャリーベルト
2人がそれぞれベルトを腕に通して、家具の下に交互にベルトを通してテコの要領で持ち上げることができます。
移動する時も身体ひとつで運ぶので負荷は大きいですが、階の違う場所へも運べるので便利です。
●滑るシート
家具の下に滑りの良いシール状のシートを貼って、家具を滑らせて移動するものです。
絨毯や畳でも使えて便利ですが、持ち上げる時に力が必要なことと使いきりだというのが不便だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
様々なメーカーから種類はたくさんありますが、使い方はほとんど同じです。
ベルトもシールも、どちらも便利なものではあるのですが自分の力を使うことが多いので、リフターのように軽々というわけにはいきません。
また、シールタイプに至ってはその場で使用して終わってしまうので、コストパフォーマンスを考えてもリフターを選んだほうが良いようです。
家にあるもので家具移動を行うには??
家具の移動にはリフターが便利だとお伝えしましたが、そもそも家具の移動はそれほど頻繁に行われるものではありませんし、家族総出で行えばそれほど大変ではないと考える方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、自宅にあるもので家具の移動を行う方法についてご紹介しましょう。
自宅にあるもので使えるものといえば、まずは毛布が挙げられます。
移動したい家具の下へ毛布を押し込んで、反対側を改めて持ち上げて毛布を引っ張ります。
完全に毛布の上に家具が載ったら、そのまま引きずるだけで簡単に家具を移動することができます。
ただし、重い家具を載せると毛布が潰れてしまう可能性があるので、できれば古い毛布や処分する毛布などを利用することをおすすめします。
しかし、そのようにタイミング良く古い毛布があるとも限りませんので、毛布を破損させるのが不安な方はダンボールを使用すると良いでしょう。
ダンボールであれば破損しても問題ありませんし、下へ押し込むのも毛布より簡単です。
ただし、これらの方法はあくまでも代用として使えるものですので、絶対に床に傷が付かないということではありません。
確実に安全に家具を移動するのなら、やはり引きずるよりも持ち上げて運ぶリフターのような道具を使うほうが安心でしょう。
家具移動が難しいと感じたら迷わず業者へ
ここまで、リフターの使い方や家具を動かす方法についてご紹介してきました。
しかし、家具というのは想像している以上に重いものがたくさんありますし、大きさによっては手が回りきらなくて最初に持ち上げることさえ困難なものもあります。
そのような場合には、無理をして自分で家具の移動をしようとするのではなく、業者に頼ることも必要です。
特に、一人暮らしの場合には家具の移動で事故があった時に、中々気付いてもらうことができません。
持ち上げてみて無理だと感じたら、一旦作業は中止するようにしましょう。
引越しに限らず、家具の移動はひとつからでも業者に頼むことができます。
便利屋に引越し業者のオプション、家具屋のサービスなど様々な場所で引き受けてくれますので、一度それぞれの会社を見比べるために見積もりを取ってみるのも良いでしょう。
もし、新しい家具と古い家具を入れ替えるということなら、新しい家具を購入した家具屋で古いものの引き取りサービスを行っていないか確認するのもおすすめです。
できるだけ自分で簡単に家具移動ができれば一番良いのですが、やはり無理をしてケガをしては意味がありません。
どうしてもという場合には、必ず2人以上で安全確認を取りながら進めることを考えてみましょう。
家具の移動は安全を第一に
家具の移動をする時に、まず考えなくてはならないのが安全かどうかということです。
もちろん手軽さやコストパフォーマンスも大切です。
しかし、実際には手軽に行おうとすることでかえって時間が掛かってしまったり、手間が増えてしまうこともありますので、リフターのように便利な道具の力を使うのも検討してみてはいかがでしょうか。