和室のインテリアを考えるとき、洋のソファは和に不向きだと考える方も多いのではないでしょうか。
確かに、畳はごろんと寝転んでくつろぐことが魅力ですし、懐かしいニオイを体で感じることができます。
しかし、ソファでも種類によっては和室とマッチし、中でもローソファは和との相性が抜群です。
この記事では、和室をおしゃれな空間に見せるうえで、相性の良いローソファについてスポットを当てていきます。
和室をおしゃれな空間にするローソファとは?
和室をおしゃれに見せると評判のローソファですが、そもそもどのようなソファなのでしょうか。
ローソファとは、「low(低い)」「sofa(ソファ)」と名前にあるように、一般的なソファに比べて座面が低いソファを指します。
そんなローソファを和室に置くメリットはたくさんありますが、まず一つ目に挙げるのは「床と近い生活ができること」です。
西洋化した日本の住宅では、フローリングに脚の付いた座面のあるソファを置くことが定番で、床と切り離されたスタイルと言えます。
しかし、和室の場合、寝転がったり直に座ったりと、畳のニオイを肌で感じながら生活することがスタイルであるため、座面の高い通常のソファでは相性が良いとは言えません。
つまり、床と近い生活ができるローソファであれば、和の魅力である畳と切り離されない空間をつくることができるわけです。
畳と共に暮らしてきた日本人にとって、ぴったりのアイテムと言えますね。
また、座面が低いことで圧迫感がなくなるため、空間的なゆとりを確保しながら和室とより調和してくれるでしょう。
さらに、ローソファには嬉しいメリットがたくさんあります。
次項から詳しく見ていきましょう。
和室と相性抜群!床文化とマッチするローソファの魅力
畳で生活する床文化に適ったローソファは、さらにコタツとの相性も抜群です。
日本人の冬と言えば、和室にコタツを置いてぽかぽか暖まるのが床文化の醍醐味でもあります。
しかし、通常のソファとコタツでは、コタツに入れるのは足の先だけです。
膝まで入れないこともないですが、コタツ布団が持ち上がってしまうため、コタツの暖かさが外に逃げてしまうでしょう。
そこで活躍するのがローソファです。
ローソファであれば、ソファに座ったまま同じ目線でコタツに入ることができ、ゆっくり足を伸ばしてくつろぐことができます。
背中を預けながらコタツでほっこりできる贅沢は、ローソファだからこそ味わえる魅力です。
また近年では、コタツをぐるっと囲めるローソファも注目を浴びています。
見た目的にはおしゃれとは言えませんが、家族団欒でソファに体を預けつつ、コタツでのびのび暖まることができる究極のくつろぎスタイルと言えますね。
和室をおしゃれな和モダンに!和に溶け込むさりげないローソファ
畳のある和室に、座面の低いローソファは相性抜群であることが分かりましたが、両者の組み合わせの魅力はそれだけではありません。
実用的な相性に加えて、空間をおしゃれな「和モダン」に見せるインテリア性も注目されている大きな魅力です。
一見、和室に洋のソファは、ちぐはぐした不似合いな印象を持つ方もいるでしょうし、実際、通常の座面が高いソファでは存在感が主張され、和室でも浮いてしまうでしょう。
しかし、座面が低いローソファであれば、出しゃばり過ぎずに和室とうまく調和し、スタイリッシュな和モダンインテリアを実現してくれます。
また、より和室に合ったローソファを選ぶなら、主張しやすい革張りよりもナチュラル系の布素材のソファのほうがおすすめです。
と言うのも、ソファにインパクトを持たせ過ぎてしまうと、やはり和の空間にぎこちない違和感が生じてしまうからです。
これは一概には言えませんが、あくまでも和室に調和する素材を選ぶのがおしゃれな部屋づくりの基本でしょう。
ソファ選びは和室の統一感を意識!おしゃれは空間コーディネート
ローソファで和室をおしゃれで和モダンな空間に見せるためには、その素材はもちろん、空間のコーディネートに関わるカラーにも意識する必要があります。
まず、ソファのカラーで気を付けたいのは、原色やポップな色を選ぶことです。
例えば、赤やピンク、濃い紫などの派手な色は、和室の持つ穏やかな調和を崩してしまい、くつろいでいてもどこか落ち着かないソワソワした空間になってしまう場合があります。
そのため、インパクトが強すぎる色は避け、畳や壁の色など全体の統一感を意識することが空間づくりのポイントです。
和室と相性の良い色は、薄めの緑や黄色、ベージュ、グレー、ブラウン系などのアースカラーです。
さりげない淡い色味は、和室のくつろぎテイストによく馴染み、より居心地の良い空間にしてくれるでしょう。
このような色選びはソファだけに限らないので、和室に家具を置く際は意識してみてくださいね。
畳にソファの跡を残さない方法は?
これまでに、和室をおしゃれな空間に見せるローソファについて詳しくお話ししてきました。
しかし、実際に和室にソファを置くとなると、心配なのが畳にソファの跡が付くことです。
畳に限らず、長い間家具を置いていると、へこんだり跡が付いたりしてしまうのは仕方がないことですが、できれば跡を残したくないですよね。
そこでおすすめするのが、脚なしのマットレスタイプのローソファを選ぶことです。
脚付きのソファの場合、その点に集中してソファの重量がかかりますが、接地面が面全体であれば、重量を全体に分散させることができます。
とは言え、全く跡を残さないことはないですが、比較的跡を残りにくくすることができるでしょう。
また、脚付きのローソファでも、コルク製のマットや座卓敷きなど、跡を防止するアイテムを下に敷く方法もあります。
畳やソファの色に合った商品を探してみてください。
カビやダニの発生を防止!定期的なメンテナンスを
前項では、畳にソファの跡を残さないための方法についてお話ししてきましたが、和室に脚のないローソファを置くことについては、注意しておきたいことがあります。
それは、ソファ下に繁殖するカビやダニです。
と言うのも、脚なしのマットレスタイプローソファは、脚付きのソファと異なり通気性が悪く、直置きタイプということもあり湿気が籠りやすい特徴があります。
そのため、模様替えをしようと思って久しぶりにソファを動かしてみると、カビやダニの温床になっているケースも少なくありません。
おしゃれな部屋づくりのためにせっかくソファを置いても、これでは台無しですよね。
対策としては、定期的に換気を行い、ソファを風通しの良いところで日陰干しすることです。
そうすることで、カビやダニの発生を未然に防ぐことが望め、万が一発生していても早期に対応することができるでしょう。
ただし、ソファを干す際は、素材劣化を考慮して日の当たる場所は避け、紫外線に直接晒さないようにしてください。
ソファで和室をよりおしゃれに、居心地の良い空間にするために、定期的なメンテナンスはしっかり行うようにしましょう。
憩いの和室をローソファで和モダンに
すっかり西洋化した日本の住宅スタイルですが、くつろぎの場として畳の一室を置いている家も少なくありません。
そんな憩いの空間に、ローソファを置いて和モダンなインテリアづくりをしてみてはいかがでしょうか。
今回の記事を参考に、和室の趣を感じながら、おしゃれなソファでほっこり癒されてみてください。