張替えを行えば、長年使用しているソファが見違えるほど美しく蘇り、その寿命を延ばすことができると言われています。
張替えをするにあたり、実際にどれぐらいの費用が必要になるのかは気になるところですよね。
ここでは、ソファの張替え価格の相場について取り上げ、どうしてこのような価格設定になるのかを考えていきます。
ソファを買い換えるか、張替えをして使用するかでお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
ソファの張替えってどんなもの?
ソファには張替えというメンテナンス方法があります。
張替えという漢字は、「障子を張替える」「網戸を張替える」という場合にも使われますよね。
布や、紙、網をピンと綺麗に張り直すという意味合いの言葉になります。
ソファにおいての張替えは、表地に使用されている本革や合皮、布などを新しいものに交換するということです。
簡単に取り外せてご家庭の洗濯機で丸洗いできるカバーリングソファは例外になりますが、基本的にソファの表地全体は釘や鋲で本体に留められているため、これらを1つ1つ取り外し、新しい表地と交換していきます。
シミになってしまった汚れや表地のほつれ・破れがあったり、陽に焼けて全体に色褪せてしまったりしていても、張替えによってソファは新品同様にまで蘇ると言われているのです。
ソファの購入店でこのようなサービスを請け負っていることもありますし、ソファや椅子の修理を専門に行っている業者でも張替えをしてもらえます。
ソファを買い換えるか、張替えをして使い続けるかを悩んでいる方もいらっしゃると思いますので、ここでは、気になるソファの張替えの価格についてまとめていきます。
ソファを張替えるメリットは?
まずは、ソファの張替えをすることによってのメリットを挙げておきましょう。
●見た目が綺麗になる
●清潔な状態に保てる
●耐久年数が延びる
●座り心地なども改善できる
食べこぼしなどの汚れはもちろんですが、長年座ったり横になったりを繰り返したことで座面の表地がほつれたり穴が空いていたり、配置場所によっては色褪せてしまっていることもありますよね。
前章でも触れましたが、これらは表地を新しくすることで、見た目には購入時とほとんど変わりない状態まで改善されます。
また、構造上丸洗いできなかったソファには、知らず知らずのうちにニオイが染み付いていたり、使用環境によってはカビやダニが発生していることもあります。
張替えを行えば、衛生面でも安心ですね。
さらに、張替えの際にもとのソファの表地を取り外してしまいますので、中身のウレタン材のへたりやスプリングの劣化の程度をチェックすることも可能です。
同じタイミングで中身のメンテナンスも施せますので、このようなサービスを同時に行えば、座り心地も改善されソファの耐久年数を大幅に延ばせるという利点も考えられます。
これだけのメリットがあると、買い換えるより張替えをした方がお得に感じた方も少なくはないでしょう。
ここからは、購入と張替えを比較する最大のポイントとも考えられる、価格についてまとめていきましょう。
ズバリ!ソファの張替え価格の相場はどれぐらい?
実際のところ、ソファの張替えにおける価格はとても幅広く、相場を提示するのは難しいです。
その理由として、まずは、ソファの表地素材によって張替え価格が変わってくることが挙げられます。
本革、合皮、布製のソファがある中で最も安価だとされている布を取り上げてみても、その布の種類によって価格は変動します。
また、日本製品か海外製品かも価格の違いに大きく影響します。
日本製品を購入店で張替え依頼した場合は、型紙や使用されている表地自体も保管されていますので安心ですが、輸入家具などの海外製品になってくると張替え自体が難しく、その分どうしても高価格になってしまいます。
このようなことを背景に、ソファの張替えには最低でも3万円、高いものなら20万円ほど掛かると言われているのです。
敢えて価格の相場を示してみるのなら、10万円前後ということになりますね。
この相場だけを見てみると新品を購入する方を選択する方が多くなってしまうかもしれませんので、張替えの価格について次章からもう少し詳しくお話ししていきます。
ソファの張替えはどうして高価格なの?
ソファの張替えの価格はどうして高くなってしまうのでしょうか。
まずは、前章でもご説明しましたがパターンと呼ばれる型紙がないことが挙げられます。
日本製品ならメーカーに型紙があることも多いとされていますが、海外製品などの現存していないメーカーの製品などでしたら、1からこの型紙を作ることになりますね。
また、カバーリングソファ以外は、表地のカバー全体が釘や鋲などでソファ本体にしっかりと留められています。
専門用語で「張り込み」と呼ばれているのですが、この張り込みされた表地を全て剥がしていかなければなりません。
張り込みを施された表地の糸を綺麗に解いていき、1枚ずつパーツごとに分けたものを型紙として使用するのです。
もちろん全て手作業になりますし、経年劣化しているものなどは破れないように非常に丁寧に行われ、その技術も洗練されたものになります。
場合によっては型紙を起こすだけでも数週間費やすこともあります。
このように、プロの職人による専門技術が必要になることに加え手間も掛かります。
さらに、新しい張布の費用、ご自宅と工場間の往復送料なども加算された結果がこのような高価格につながるのです。
張替えだけでは済まない?さらに価格がUPする理由
実は、ソファの張替えを依頼すると、表地の張り直しだけでは済まないことが多いです。
なぜなら、張替えが必要になるソファのほとんどが年数の経過したものであり、中身にも何かしら問題が生じているからです。
例えば、中身のウレタン材は約10年使用すると経年劣化するとされています。
ひどい状態のものでは、ウレタンが粉状にまで劣化している場合もあるのです。
また、木材フレームが折れていたり、衝撃吸収材のウェービングベルトが伸びていることもありますし、座面のS字スプリングやコイルスプリングなどが切れてしまっていることもあり得ます。
ソファの張替えは表地を全て剥がしてからの作業になりますので、このような中身の劣化具合が見つかってくることになります。
ウレタン材の入れ替えやウェービングベルトの付け替え、スプリング類の修理などというように、どんどん追加料金が発生してしまうことで結果的に価格が大幅に上がってしまうということになりますね。
ソファの張替えを考えているのなら!まずはプロに相談してみよう
ソファの表地の傷みが気になってきたら、まずは購入店に相談することから始めましょう。
自社で販売しているソファの修理全般を請け負うサービスが付いていて、張替えをしてもらえる場合があります。
また、他社のソファでも張替えなどのメンテナンスを請け負ってもらえることもありますので、お近くの大手家具店などに問い合わせてみてもいいですね。
しかし、ソファの購入店や家具店でこのようなサービスを行っていない場合は、ソファや椅子の修理をメインにした専門業者などに張替えを依頼することになります。
そして、心配なのは張替えの価格ですよね。
このような専門の業者では無料で張替えの見積もりをしてもらうこともできます。
新しいソファを購入する前に、このような張替えというメンテナンス方法もぜひ選択肢の1つに加えてみましょう。
張替えすることで愛着あるソファをより長く使える!
ソファを長く使い続けていると、表地の汚れほつれなどが気になってきますよね。
新しいソファを購入するのもいいのですが、張替えをするのも1つの方法です。
ソファの修理専門業者の中には、思い出の傷や落書きなどをそのまま残すなど、張り替える場所を相談にのってもらえるサービスもあるのです。
価格との相談になるとはいえ、大切なソファの寿命を伸ばして使い続けていきたい方にはおすすめのメンテナンスです。